社会と道徳 子供の教育孫に手紙 本郷青蛙道徳見聞録 Home page
父母から裕子と孫の彩花と聡子さんへの手紙
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私が育った家には、祖父母と父母と姉兄弟と甥姪が皆で住んでいた。裕福ではなかったが、貧乏でもなかった。
祖父が他界し、姉が嫁ぎ、兄が家を出て、長兄が妻を娶り、甥姪が生まれ、家族という小社会の中で、人の生病老死、新たに家族の一員となる者、家を出て一家を構える者、普段の生活の中で、当たり前のこととして育った。
父母は農作業に忙しく働いて居たが、子供たちから目を逸らす事は無かった。
父母は口癖のように謂った!
大根は今年作柄が悪ければ、来年作り直せばよい!
子供を育てるのは、一生に一度の事だから、絶対に不出来は許されない!
仕事を言い訳に子供から手を抜くことなど、親の資格がない者のすることだ!
そして又、父母を見守る、父母の親が居た。
祖母は、母の良いところを拾い出して、子供に話してくれた。
祖母は孫たちに、短歌を聞かせ人情の機微について教えてくれた。
祖父は、実利的な人の道を教え、論語を聴かせ人の道を説いてくれた。
祖父は孫たちにこういった!
教えて貰うことばかりが、学習ではないのだよ!
学びたかったら、死ぬまで学ぶことが出来るのだぞ!
私は中学を卒業すると、其れが当然のこととして働きに出た。生まれ育った家を出た者だから、祖父母は居ない。忙しい中で子供を育てた。心掛けては居たのだが、祖父母が孫の私にしてくれたような接し方はしていない。
子供たちは大学を卒業するとまもなく生家を後にした。郷里にいては時代の空気に乗れないのは解っている。何れは山野と人の温もりが欲しくなって帰ってくることも解っている。
今の私達のように!
いまは離れているが、子も孫もいる。私は祖父母が私に話して呉れた話を、子や孫たちに話す事とした。
毎月一通の葉書を出している。
つい多忙に紛れて手紙を出すのが遅れたことがある。
お母さん!手紙が来ないよ!
読んでいてくれたのだ。