父の話社会教育と道徳 本郷青蛙道徳見聞録 Home Page

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 社会生活に対応するものの考え方は、父によって育まれ、棺桶に片足を突っ込むこの歳になっても、父の言葉は覚えている。

父は私にこう言った。
母も謂った。

鶏口と成るも牛後と成る勿

  この言葉は私が子供の頃から父母に聞かされた。私の人生の方針はこの一言で決まった。子供の頃から老境に到るまで、この信念の下に生きてきた。いま老境にあってもこの信念は変わらない。

 

 何のために生きているのですか?
 仕事のために生きている!、
 大実業家に成ったような人のすることで、お前は考えない方がよい!

 生きてゆくために仕事をする!
 仕事は生きてゆくための手段だから、程々の生活が出来れば、身を削り欲深くしてまで働く必要はありません。余裕が出来たら妻子のために使いなさい!

 どんなにお前が事業で業績を上げても、それはお前の目標と業績であって、妻や子の目標でもなければ業績でもないのです。妻や子はお前に巻き込まれている!と思いなさい!

 大根は今年失敗しても来年また作り直せばよいのです。
 子供は一生一作なのです。絶対に失敗は許されません!

 どんな人でもどんな行動でも、それぞれに自分の信念に基づいて行動しているのです。
 例えば泥棒をした人に謝罪を迫っても、その人は悪いことをしたとは思っていないのです。
 発覚したのが不運だ!
 相手の気が済むような態度を取ろう!
 社会に出れば色々な人がいますから、常にこの事を念頭に置いて対処しなさい!
 人格は三代に亘って形成されているのです。赤子が孫にならないと人格は変わらないのです。
 あの人は好くなった!と謂うことは絶対にないのです。目障り耳障りが好くなった!のです。

 心は少しばかり背伸びをしなさい!
 生活は少しばかり腰を落としなさい!

 明日の収入を当てにしてはいけません!
 今日の収入を使ってはいけません!
 収入は日銭が入る蔬菜農家の方が多いのに貧しく、一年一度の収穫で、収入も少ない水稲農家の方が裕福なのです。

 教養も財貨も高いところから低いところへ流れるのです。この恩恵に浴せるよう努力しなさい!